冬の頭皮乾燥対策|暖房による乾燥と冬の抜け毛を抑えるための生活習慣

冬になると「シャンプーのあとに頭皮がつっぱる」「抜け毛がいつもより多い気がする」と感じる女性は少なくありません。冷たい外気と暖房による室内の乾燥は、頭皮のうるおいを奪い、バリア機能を低下させます。

その結果、かゆみやフケだけでなく、毛根への栄養供給が滞り、抜け毛が増えやすくなるのです。

この記事では、暖房環境での頭皮ケアからシャンプーの選び方、食事や睡眠の工夫まで、冬の抜け毛を抑えるために今日から取り入れられる生活習慣を幅広くお伝えします。

日々のちょっとした見直しが、春を迎えるころの髪のボリュームを大きく左右するかもしれません。

目次[

冬に頭皮が乾燥して抜け毛が増えるのは決して気のせいではない

冬場に抜け毛が増えたと感じるのは、多くの研究でも裏づけられている事実です。気温の低下と湿度の急激な変化が頭皮環境を大きく揺さぶり、髪の成長サイクルにまで影響を及ぼします。

冬の冷たい外気と室内の暖房が頭皮から水分を奪う

冬の屋外は気温が低く、空気中に含まれる水分量がぐっと少なくなります。そのうえ室内ではエアコンやヒーターが稼働し、湿度が30%を下回ることも珍しくありません。

頭皮の角質層は、適度な水分を保つことでバリア機能を維持しています。しかし周囲の空気が乾いていると、角質層の水分が蒸散しやすくなり、頭皮はカサつきやすくなるのです。

外出時に冷気にさらされた頭皮が、帰宅後に暖房の温風で急速に乾かされるという「冷→乾」の繰り返しも、バリアを弱める大きな要因といえるでしょう。

季節の移り変わりに合わせて休止期の毛髪が増える

毛髪には「成長期(アナゲン期)」「退行期(カタゲン期)」「休止期(テロゲン期)」という3つのサイクルがあります。夏から秋にかけて休止期に入った髪は、およそ100日ほど経過した冬にまとめて抜け落ちる傾向があると報告されています。

加えて、冬は日照時間が短くなることで体内のビタミンD合成が減少し、毛包(もうほう=毛を生み出す組織)の働きにも変化が出やすくなります。

こうした季節的なサイクルの変動と乾燥が重なることで、冬は一年のなかでも抜け毛を実感しやすい時期となるのです。

毛髪の成長サイクルと冬の抜け毛

サイクル期間の目安冬への影響
成長期(アナゲン期)2~6年日照不足やビタミンD低下で短縮しうる
退行期(カタゲン期)2~3週間季節変動の直接的な影響は小さい
休止期(テロゲン期)約3か月夏に増えた休止期毛が冬に脱落する

乾燥した頭皮にかゆみやフケが出やすくなる原因

頭皮の水分量が低下すると、角質層のすき間が広がり、外部からの刺激を受けやすくなります。かゆみを感じて無意識に掻いてしまうと、頭皮に小さな傷ができ、そこから炎症が広がることもあるでしょう。

乾燥によって角質がはがれやすくなると、細かいフケとなって肩や衣服に落ちるようになります。これはいわゆる「乾性フケ」と呼ばれるもので、脂性のフケとは原因が異なるため、対処法も変わってきます。

女性は男性よりも冬の頭皮トラブルに悩まされやすいのはなぜ?

女性ホルモンのバランスが変化する生理前後や更年期には、皮脂の分泌量が減りやすくなります。皮脂は頭皮を覆う天然の保護膜のような働きをしているため、分泌量が少ないほど乾燥に傾きやすいのです。

さらに、女性はダイエットや偏った食事制限によって鉄分や亜鉛が不足しがちな傾向があります。栄養不足と冬の乾燥が組み合わさると、毛髪の成長に必要な材料が行き届かなくなり、抜け毛が加速するリスクが高まるでしょう。

暖房がじわじわ頭皮を乾かし、冬の抜け毛を引き起こす

暖房器具は冬の暮らしに欠かせない一方、頭皮にとっては大きなストレス源にもなりえます。室内の乾燥が進むほど頭皮のバリア機能は低下し、炎症や毛根へのダメージを通じて抜け毛につながりやすくなります。

室内の湿度が低下すると頭皮のバリア機能が弱まる

頭皮の表面には角質層があり、セラミドや天然保湿因子(NMF)が水分を保持する役割を担っています。室内の湿度が40%を下回るとこれらの保湿成分が流出しやすくなり、経表皮水分蒸散量(TEWL=肌から失われる水分量)が増加します。

バリア機能が弱まった頭皮は、ちょっとした摩擦や紫外線、シャンプーの洗浄成分にも敏感に反応するようになり、慢性的な炎症を起こしやすくなるのです。

バリアの乱れが頭皮の炎症と毛根ダメージにつながる

角質層のバリアが崩れると、外部の刺激物質が頭皮の奥まで侵入しやすくなります。すると免疫細胞が反応して炎症性のサイトカイン(炎症を引き起こす物質)が放出され、毛包周囲に炎症が広がることがあります。

炎症が続くと毛母細胞(毛髪をつくる細胞)の活動が抑制され、成長期が短縮して休止期に入る毛髪が増えてしまいます。つまり、暖房による室内乾燥が間接的に抜け毛を促しているのです。

暖房の温風が頭皮に直接あたると乾燥がさらに進む

エアコンの吹き出し口の直下にいると、温風が繰り返し頭頂部に当たり、局所的に水分が奪われます。オフィスや自宅のデスクの位置によっては、一日のうち何時間も温風にさらされ続けるケースもあるでしょう。

温風が直接あたる部分は周囲と比べて頭皮温度が上がり、発汗と蒸発を繰り返すことでさらに乾燥が進みます。座る位置を変えるだけでも、頭皮へのダメージは軽減できるため、日頃から意識してみてください。

暖房の種類と頭皮への影響度

暖房の種類乾燥への影響対策のポイント
エアコン暖房温風が直接あたり乾燥しやすい風向きを調整し加湿器を併用
石油・ガスファンヒーター燃焼時に水蒸気が出るが換気で乾燥換気のタイミングで加湿を補う
床暖房・オイルヒーター温風が出ず頭皮への直接影響は少ない室温の上げすぎに注意する

冬の頭皮乾燥を防ぐシャンプーとヘアケアの正しい選び方

毎日のシャンプーとヘアケアの方法を少し変えるだけで、冬の頭皮乾燥は大きく改善できます。洗浄力の強いシャンプーや熱いお湯は頭皮に必要な皮脂まで取り去ってしまうため、冬は特にやさしいケアを心がけましょう。

洗浄力がやさしいアミノ酸系シャンプーを選ぶ

冬のシャンプー選びで大切なのは、頭皮のうるおいを守りながら汚れだけを落とすことです。高級アルコール系の洗浄成分(ラウリル硫酸ナトリウムなど)は泡立ちがよい反面、頭皮の皮脂を過剰に洗い流してしまう傾向があります。

アミノ酸系シャンプーは洗浄力がおだやかで、頭皮に必要な油分を残しながら汚れを取り除いてくれます。成分表示に「ココイルグルタミン酸」「ラウロイルメチルアラニン」などの記載があるものがアミノ酸系の目安です。

お湯の温度は38℃前後のぬるめが鉄則

寒い時期はつい熱いシャワーを浴びたくなりますが、40℃を超えるお湯は頭皮の皮脂膜を溶かし出してしまいます。洗髪時のお湯は38℃前後のぬるま湯が理想的です。

予洗い(シャンプー前にお湯だけで頭皮を流すこと)を1~2分ほど丁寧に行うと、皮脂汚れの7割近くはお湯だけで落とせるといわれています。そのぶんシャンプーの使用量を減らせるため、頭皮への負担がさらに軽くなるでしょう。

冬のシャンプー時に気をつけたいポイント

  • お湯の温度は38℃前後のぬるめに設定する
  • 予洗いを1~2分行い汚れをあらかじめ浮かせる
  • シャンプーは手のひらで泡立ててから頭皮にのせる
  • 爪を立てず指の腹でやさしくマッサージするように洗う
  • すすぎは2~3分かけてシャンプー成分を残さない

コンディショナーで頭皮にもうるおいを届ける

コンディショナーやトリートメントは「毛先だけにつけるもの」と思われがちですが、冬は頭皮用の保湿成分が配合された製品を選び、頭皮全体に薄くなじませるのも一つの方法です。

セラミドやヒアルロン酸、スクワランなどが配合された頭皮用のローションやエッセンスも市販されています。タオルドライ後の清潔な頭皮に塗布し、指の腹で軽くなじませると浸透しやすくなります。

週に1~2回のオイルケアで頭皮の乾燥を集中補修する

ホホバオイルや椿油などの植物性オイルを頭皮に少量なじませ、数分間やさしくマッサージしてからシャンプーで洗い流す「プレシャンプーオイルケア」は、冬の頭皮乾燥に効果的な方法です。

オイルが角質層に浸透して保護膜を形成し、シャンプー時の過度な脱脂を防いでくれます。ただし、つけすぎると毛穴を詰まらせることがあるため、使用量は500円玉大程度にとどめてください。

暖房の使い方ひとつで頭皮への乾燥ダメージは大きく変わる

暖房を使わない冬は考えにくいものの、使い方を少し工夫するだけで室内の湿度を保ち、頭皮の乾燥を防ぐことができます。加湿、温度設定、風向きの3つを意識することがポイントです。

加湿器で室内湿度を50~60%に保つ

加湿器は冬の頭皮乾燥対策として手軽かつ効果的なアイテムです。室内の湿度を50~60%に維持できれば、頭皮からの水分蒸散を大幅に抑えられます。

加湿器がない場合は、濡れたタオルを室内に干す、洗濯物を部屋干しにする、観葉植物を置くといった方法でも湿度を上げることが可能です。湿度計を手元に置いておくと、こまめなチェックがしやすくなるでしょう。

エアコンの設定温度は20~22℃が目安

暖房の設定温度を高くしすぎると、室内の空気はいっそう乾燥します。環境省が推奨するエアコン暖房の目安温度は20℃前後とされており、頭皮の乾燥対策の面からもこの温度帯が適しています。

寒さを感じる場合は、ひざ掛けや重ね着で体感温度を調整するほうが、頭皮にも体にもやさしい方法です。足元を温めるフットヒーターなどを併用すれば、室温を上げすぎなくても快適に過ごせます。

温風が頭に直接あたらない位置取りを意識する

エアコンの風向きは水平またはやや下向きに設定し、温風が頭頂部に直接吹きつけないようにしましょう。ファンヒーターを使う場合も、送風口が頭の高さに来ないよう配置を工夫してください。

デスクワーク中にどうしてもエアコンの風があたる場合は、帽子やターバンで頭皮を覆うのも有効です。シルクやサテン素材のものを選ぶと、摩擦による髪のダメージも軽減できます。

室内環境チェックリスト

項目推奨値・目安確認方法
室内湿度50~60%湿度計で随時確認
エアコン設定温度20~22℃リモコンの表示を確認
温風の向き頭より下を向けるルーバーの角度を調整

冬の抜け毛を食事と栄養で内側から食い止める

外側からのケアに加えて、食事を通じた栄養補給は冬の抜け毛対策の土台になります。毛髪の原料であるたんぱく質をはじめ、ビタミンやミネラルをバランスよく摂取することで、毛根に十分な栄養が届きやすくなります。

たんぱく質と鉄分が毛髪の土台を支える

髪の毛の約85%はケラチンというたんぱく質で構成されています。肉、魚、卵、大豆製品などから良質なたんぱく質を毎食取り入れることが、健やかな髪の土台づくりにつながります。

鉄分は毛母細胞へ酸素を届ける赤血球の材料です。特に月経のある女性は鉄不足に陥りやすく、血清フェリチン(体内の貯蔵鉄の指標)が低い状態が続くと抜け毛が増えることが報告されています。

レバーやほうれん草、あさりなど鉄分を多く含む食材を積極的に取り入れましょう。

ビタミンD不足が冬の抜け毛リスクを高めるって本当?

ビタミンDは毛包の細胞分裂や免疫調節に関わるビタミンで、不足すると休止期脱毛症(テロゲン・エフルビウム)のリスクが高まるとされています。日光を浴びることで体内で合成されますが、冬は日照時間が短く、外出の機会も減るため不足しがちです。

サケやサンマなどの魚介類、きのこ類、卵黄にはビタミンDが豊富に含まれています。食事だけで補いきれない場合は、かかりつけ医に相談のうえサプリメントを活用する方法もあるでしょう。

毛髪に関わる主要な栄養素と食材例

栄養素毛髪への働き含まれる食材例
たんぱく質ケラチンの原料鶏むね肉、卵、大豆製品
鉄分毛母細胞へ酸素を運搬レバー、ほうれん草、あさり
ビタミンD毛包の細胞分裂を促進サケ、きのこ類、卵黄
亜鉛細胞分裂と組織修復を補助牡蠣、牛肉、ナッツ類
ビオチン(ビタミンB7)ケラチン合成を補助卵、大豆、アーモンド

亜鉛やビオチンを毎日の食事でしっかり補う

亜鉛は細胞分裂に欠かせないミネラルであり、不足すると毛髪の成長が滞ることが知られています。牡蠣や牛赤身肉、カシューナッツなどに多く含まれますが、加工食品に偏った食生活では不足しやすい栄養素です。

ビオチン(ビタミンB7)はケラチンの合成を助ける働きがあり、卵や大豆、アーモンドなどに含まれています。極端な偏食でなければ通常の食事から十分に摂取できますが、腸内環境が乱れていると吸収効率が落ちる場合もあります。

水分補給を意識して頭皮の乾燥を内側から防ぐ

冬は喉の渇きを感じにくいため、水分摂取量が夏に比べて大幅に減る方が多いようです。体内の水分が不足すると血液の循環が悪くなり、頭皮や毛根に届く栄養も減ってしまいます。

常温の水や白湯をこまめに飲む習慣をつけると、血行が促され頭皮のうるおいも維持されやすくなります。カフェインの多い飲み物は利尿作用があるため、コーヒーや紅茶だけに頼らず、1日あたり1.5~2リットルを目安に水分を摂りましょう。

質のよい睡眠と血行促進が冬の頭皮を守る

頭皮の健康は外側のケアだけでは支えきれません。十分な睡眠と適度な運動による血行促進が、毛根に酸素と栄養を届けるうえで大きな力を発揮します。

睡眠不足は毛髪の成長サイクルを乱す

毛髪の成長を促す成長ホルモンは、深い睡眠(ノンレム睡眠)の間に多く分泌されます。睡眠時間が短い日が続くと成長ホルモンの分泌量が減り、毛母細胞の活動が鈍くなってしまいます。

寝る前のスマートフォンやパソコンの使用はブルーライトの影響で入眠を妨げるため、就寝の1時間前には画面を見るのをやめるようにしましょう。寝室の温度は18~20℃、湿度は50~60%に保つと、頭皮にもやさしい睡眠環境が整います。

頭皮マッサージで血流を改善する

頭皮の血行が悪いと毛根へ届く酸素や栄養が減り、髪の成長が停滞しやすくなります。入浴時やシャンプー時に指の腹で頭皮を円を描くように動かすマッサージを取り入れると、血流の改善が期待できます。

側頭部から頭頂部へ向かって下から上へ押し上げるように動かすと、リンパの流れも促され、頭皮のむくみ解消にもつながるでしょう。1回あたり3~5分ほど、力を入れすぎない程度の圧で行うのがポイントです。

適度な運動が全身の血行と頭皮の健康を底上げする

ウォーキングやヨガ、軽いジョギングなど、無理のない有酸素運動を週に3~4回取り入れると、全身の血液循環が良くなり、頭皮にも酸素と栄養がスムーズに届くようになります。

運動にはストレスホルモン(コルチゾール)の分泌を抑える効果もあります。慢性的なストレスは休止期脱毛症の引き金になることが知られているため、運動による気分転換は抜け毛の予防にも役立つといえるでしょう。

冬の生活習慣で意識したいこと

  • 睡眠は6~8時間を目標にし、就寝・起床時刻を一定に保つ
  • 入浴後やシャンプー時に3~5分の頭皮マッサージを習慣にする
  • 有酸素運動を週3~4回、1回30分程度を目安に行う
  • ストレスを感じたら深呼吸やストレッチでこまめにリフレッシュ

頭皮の乾燥がひどいときは早めの受診が安心への近道

セルフケアを続けても改善が見られない場合や、抜け毛の量が急激に増えた場合は、早めに皮膚科や薄毛治療の専門クリニックを受診することをおすすめします。専門医の診察を受けることで、自己判断では気づけなかった原因が見つかることも少なくありません。

自己判断のケアに限界を感じたら受診のサイン

頭皮の赤みや強いかゆみが2週間以上続く、フケの量が急に増えた、分け目が目立つようになったといった変化がある場合は、脂漏性皮膚炎や女性型脱毛症(FPHL)など、乾燥以外の原因が隠れている可能性があります。

我慢を続けて症状が進行すると、回復に時間がかかることもあります。「このくらいで受診してもいいのかな」と迷ったときこそ、専門家に相談するタイミングです。

受診を検討すべきサインと考えられる原因

気になるサイン考えられる原因
頭皮の赤みやヒリつきが2週間以上続く脂漏性皮膚炎・接触性皮膚炎など
抜け毛が急激に増えた休止期脱毛症・甲状腺機能異常など
分け目や頭頂部の地肌が目立ってきた女性型脱毛症(FPHL)など
フケの量が急に増えた乾癬・脂漏性皮膚炎など

皮膚科で受けられる検査と診察の流れ

皮膚科では、ダーモスコピー(拡大鏡)で毛穴や毛根の状態を確認したり、血液検査で鉄やビタミンD、甲状腺ホルモンなどの数値を調べたりします。

原因を特定したうえで治療方針を立てるため、漠然とした不安を抱えたまま過ごすより、ずっと安心できるでしょう。

受診時には、いつごろから症状が出始めたか、普段のシャンプーやヘアケア製品の種類、食生活や睡眠の状況などをメモしておくと、医師に正確な情報を伝えやすくなります。

医師と相談しながら生活習慣の見直しを続ける

頭皮の乾燥や抜け毛は、一つの原因だけでなく複数の要因が絡み合っているケースがほとんどです。医師のアドバイスを受けながら、食事・睡眠・ヘアケアといった生活習慣を総合的に見直していくことが、長期的な改善につながります。

治療の経過は数か月単位で変化していくものなので、焦らず継続することが何よりも大切です。定期的に通院して経過を確認しながら、自分に合ったペースでケアを続けていきましょう。

よくある質問

Q
冬の頭皮乾燥が原因で増えた抜け毛は春になると自然に治りますか?
A
冬の乾燥や季節的な毛周期の変化による抜け毛は、一時的なものであるケースが多いです。気温と湿度が上がる春先にかけて頭皮の水分量が回復すれば、抜け毛の量も落ち着く傾向があります。
ただし、栄養不足やホルモンバランスの乱れなど別の原因が重なっている場合は、季節が変わっても改善しないことがあります。春になっても抜け毛が減らないと感じたら、一度専門の医療機関で相談されることをおすすめします。
Q
暖房による頭皮の乾燥を防ぐために加湿器以外でできる対策はありますか?
A
加湿器がなくても、濡れたバスタオルを室内に干したり、洗濯物を部屋干しにしたりすることで湿度を上げることができます。観葉植物を置くのも効果的で、植物が水分を蒸散することで室内の湿度を緩やかに高めてくれます。
また、お湯を張ったボウルをデスクの近くに置くだけでも、周囲の空気が乾くのを多少抑えられるでしょう。エアコンの風が直接あたらない場所に座る、帽子やターバンで頭皮を保護するといった工夫も合わせて取り入れてみてください。
Q
冬の頭皮乾燥対策としてヘッドスパやサロンケアは有効ですか?
A
美容室や専門サロンで行われるヘッドスパには、頭皮の汚れを除去しながら保湿成分を浸透させるメニューが用意されていることが多いです。
冬の乾燥ケアとして活用する方もいらっしゃいます。プロの手技によるマッサージで血行が促進される点もメリットといえるでしょう。
ただし、サロンケアだけに頼るのではなく、自宅での日常的なシャンプー方法や保湿習慣、食事バランスの見直しを並行して行うことが大切です。
サロンでのケアは月に1~2回の「特別な補修」として位置づけ、毎日のセルフケアを土台にすることをおすすめします。
Q
冬の抜け毛が気になるときにビタミンDのサプリメントだけ飲めば改善しますか?
A
ビタミンDは毛包の健康を維持するうえで重要な栄養素ですが、抜け毛の原因はビタミンD不足だけとは限りません。
鉄分や亜鉛の不足、ホルモンバランスの変化、ストレスなど複数の要因が絡んでいることが多いため、サプリメント一つで劇的に改善するとは言い切れないのが実情です。
まずは血液検査でビタミンDの値を確認し、本当に不足しているかどうかを医師に判断してもらうことが大切です。そのうえで、食事の見直しや生活習慣の改善と合わせてサプリメントを活用するのが、より効果的なアプローチといえるでしょう。
Q
冬に頭皮が乾燥しているとき毎日シャンプーしても大丈夫ですか?
A
頭皮の乾燥がひどい場合、毎日のシャンプーがかえって皮脂を落としすぎてしまうことがあります。汗をあまりかかない冬場であれば、1日おきのシャンプーに切り替えてみるのも一つの選択肢です。
シャンプーをしない日もお湯だけで頭皮を軽くすすぐ「湯シャン」を行えば、余分な汚れは落とせます。どうしても毎日洗いたい方は、アミノ酸系など洗浄力のおだやかなシャンプーを使い、すすぎを丁寧に行うことで頭皮への負担を減らしてみてください。
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執筆・監修医師

藤井麻美
藤井麻美
あさ美皮フ科亀戸駅前 院長

あさ美皮フ科亀戸駅前 院長
皮膚科専門医/医学博士
略歴:愛媛大学医学部を卒業後に大阪大学医学部皮膚科へ入局。退役軍人病院(米国ロサンゼルス州)皮膚科、岐阜大学医学部付属病院皮膚科を経て当院を開業。

所属:日本皮膚科学会/日本レーザー医学会/日本乾癬学会/日本アレルギー学会/江東区医師会