男性型脱毛症

植毛ってバレる?植毛を公表した芸能人を見て違和感を確認してみよう

植毛手術
藤井 麻美

植毛を検討の方の中には「植毛ってどれくらい自然なの?」「周りの人に分からないだろうか?」と気になる方も多いのではないでしょうか。

確かに「頭皮に髪の毛を植える」と聞くと、ちょっと怖い気もしますよね。

しかし植毛は、非常にメリットが大きい薄毛の治療方法です。そのため多くの方が植毛を受けており、芸能人・スポーツ選手の中にも植毛をされている方はたくさんいらっしゃいます。

そこで今回は実際に植毛をしている方を紹介し、植毛後の髪型に違和感がないかを見ていきたいと思います。

※植毛をしているのではないかといわれている方は多くいらっしゃいますが、憶測で判断すべきことではないと考えるため、今回は実際に公表されている方のみ紹介。

いしだ壱成さん

いしだ壱成さん 植毛後
引用 いしだ壱成さんのインスタグラムhttps://www.instagram.com/p/CihTuiCpFTV/

一人目に紹介させていただくのは、いしだ壱成さん。

2022年3月に植毛をされたことを公表。もともとかなり前髪が後退していたため、植毛でも全体をカバーするというよりは生え際を少しカバーするような形で植毛をされているようです。

執筆時(2022年9月)は植毛から6ヶ月以上経っているため、もう少し多く生え揃っているでしょう。

以下の写真は植毛前のものです。

いしだ壱成さん 植毛前
引用 いしだ壱成さんのインスタグラムhttps://www.instagram.com/p/CihTuiCpFTV/

生え際が大きく後退し、U字ハゲのような形になっていたため少し年齢を感じさせます。

植毛後は前髪部分がしっかり作られているため若々しい印象になっていますね。

中野浩一さん

引用 脱カツラのすすめよりhttp://no-katsura.com/nakano.html

2人目は世界自転車選手権で10連覇した「世界のナカノ」と呼ばれる元競輪選手の中野浩一さん。現在は解説やスポーツコメンテーターとして活躍。

もともとカツラを使用されていたようですが、手間がかからないことが大きな決め手となり植毛を受けられたようです。

中野浩一さん 植毛後
引用 ザテレビジョンタレント https://thetv.jp/person/0000044312/

植毛の仕上がりは非常に自然、少しおでこが広いようにも感じますが年齢が60歳をこえられているので全く違和感はありません。

坂東英二さん

坂東英二さん
引用 坂東英二オフィシャルサイト https://www.bandoeiji.club/

3人目は元プロ野球選手の坂東英二さん。

SNSはされておらず、最近の写真を拝見することができませんでしたが公式ホームページから写真をお借りしました。

植毛費用が経費にならず脱税という形で植毛を行なっていることが明らかになりました。「カツラは経費になるのに植毛が経費にならないというのは芸能というお仕事の不思議なところ」と思った記憶があります。

植毛を行っていた年が公開されていないため植毛前の髪型との比較は難しいですが、坂東さんも自然な形で植毛をされていてテレビで拝見した時も違和感を感じませんでした。

露木茂さん

4人目は元フジテレビアナウンサーの露木茂さん。

インタビューの中で植毛に踏み切った経緯を述べられておりました。

自毛植毛について、最初のうちは半信半疑だったのですが、実際に手術した方にお会いして「やるならこれだ」と確信しました。(一部略)

術後のメンテナンスもなく、現在は気分が明るくなりました。自毛植毛を行ったことによって、間違いなく自然な髪が生え、それがどんどん伸びて、普通に床屋にも通えるようになりました。

https://www.ensen-ado.com/tsukasa/images/nht.pdf

露木さんに関しても、前頭部の後退はありますが年齢を考えるとこれくらいは普通(自然)に見えます。

ギャオス内藤さん

5人目は元プロ野球選手のギャオス内藤さん。

写真は50歳の時の写真ですので、ふさふさとまでは言いませんが決して薄毛の印象はありません。

どうやらアイランドタワークリニックでモニター(お仕事?)として受けられたようですので、わかりやすい比較もありました。

ただし、その後少しAGAの進行があるようで少し不安を感じられているようです。

当たり前っちゃ当たり前ですけど、植毛したからといって抜け毛の量が減るわけじゃないんですよ。すでに毛がないところに植えたわけで、それとは関係なく抜けるところは抜ける。
植毛してもAGAの進行は止まらないですから。最近は(植毛部位以外には)発毛剤「リアップ」を使ってますが、ホントはもう1回手術を受けたいぐらい(笑)。

引用 https://wpb.shueisha.co.jp/news/lifestyle/2018/05/02/103959/

ウェイン・マーク・ルーニーさん

植毛は日本だけで行われているものではありません。もちろん海外の方も植毛を行っています。

6人目として最後に紹介するのが元マンチェスター・ユナイテッド所属のウェイン・ルーニー選手。

もともと若い時から薄毛が進行していたようで、植毛を行ったようです。

本人は植毛に至った経緯の1つがチームメートからのいじりだったと言っていたのを目にして、非常に辛い思いをされたんだろうなと辛い気持ちになりました。

植毛を行ったのは25歳で、ご自身で植毛を公表されています。

訳は「フォロワーのみんなに伝えたいんだけど、僕は植毛手術を受けた。25歳でハゲていたくないからね。植毛の結果にはすごく満足しているよ」という感じです。

以前の写真と比較すると、植毛の効果がはっきり出ているのがわかりますね。そして植毛後の髪型に違和感もありません。

今回紹介した方は6名ですが、植毛を公表するメリットはほとんどありませんので、芸能界・スポーツ界にはもっと多くの方が植毛を受けているのではないかと思います。

植毛に違和感を感じない理由

これまで海外の方も含め6人を確認してきましたが、全く違和感を感じない方が多かったのではないでしょうか?

今回紹介した芸能人・スポーツ選手が行っているのは、植毛の中でも「自毛植毛」と呼ばれるもの。

違和感がない仕上がりになる秘密はこの自毛植毛の特徴にあります。

ちなみに植毛にはその他に「人工毛植毛」と呼ばれるものがありますが、健康被害もあるため施術を行うクリニックはほとんどありません。

自分の毛が生えてくる自毛植毛

自毛植毛とは自分の毛細胞を移植する手術のことです。

植毛手術

男性型脱毛症は、頭頂部・前頭部から薄毛が進行する一方、後頭部・側頭部は薄毛が進行しにくいという特徴があります。

AGAのハミルトンノーウッド分類

後頭部・側頭部の毛細胞を取り出し、薄くなっている部分に移植するのが自毛植毛。自分の組織を移植するため拒絶反応が少なく生着率は8~9割といわれており、生着後は移植前の部位と同じように発毛していきます。

植毛をして自分の髪の毛が生えてくるわけですから、カツラよりも違和感がないのは当たり前ですね。

植毛した髪の寿命

「自毛植毛をすると髪の毛が生えてくるのはわかっても数年後が不安」という方もいらっしゃるでしょう。

自毛植毛で植えた髪の毛は通常の髪の毛と同じように抜けたり生えたりを繰り返し、植毛前の部位と同じ寿命になると考えられています。

結局は個人差があることですので「あと〇〇年は生え変わる」と断定はできません。ただ、髪の毛の生えて抜けての1サイクルは2年から6年で、このサイクルを15回ほど繰り返すと言われています。

寿命の長い後頭部・側頭部からとっている植毛で植えた毛の寿命は60~90年あると考えられます

植毛をすれば全てが解決するというわけではなく、その後また薄くなることは十分にありえますので、植毛後も毛量を維持するためフィナステリドなどを服用をし毛量をキープできるよう治療を継続することも。

植毛の注意点

ここまでで植毛の不安が大きく解決されたかもしれませんが、もちろんいくつかの注意点もあります。

特に注意すべきは以下の3点

  1. 2週間ほどはかさぶたができて見た目に違和感が出る
  2. 植毛後、髪の毛が抜ける
  3. 植毛をできる量と回数には制限がある

植毛の術後は3~4日間程度で血がにじみはじめ、その後植毛部位がかさぶたになり、かさぶたが取れるまで2週間ほどかかります。

前頭部であれば髪の毛で隠せる場合もありますが、頭頂部は隠しにくいので注意が必要。

そして自毛植毛した髪の毛は一度抜け落ちます。これは正常な反応で、毛細胞が生着する際に新しい毛を作ろうとするため古い髪の毛が抜け落ちるからです。

また植毛はあくまで自分の髪の毛を移動させているようなものですので、全体のボリュームを増やしているわけではありません。

自毛植毛には頭皮を切り取りその皮膚から毛細胞を取り出すFUT法と、頭部から直接毛細胞を取り出すFUE法という術式があります。

FUE法は1回であれば自然な仕上がりになるメリットがある一方、複数回の植毛ができず、ドナーの取れる数がFUTより少ないというデメリットも。

「どれくらいの範囲を植毛するか?」「今後植毛をすることはないか?」を考えて、植毛のタイミングや手法を考えると同時に植毛以外の治療法も視野に入れると良いでしょう。

まとめ

今回紹介した植毛済みの方は全員が自然な仕上がりに見えました。気になる方は今回紹介した方の写真を調べてみてみても良いと思います。

植毛は優秀な治療方法である一方、できる回数が限られているためさらに進行すると不自然な薄毛になったり、大きな範囲をカバーすることはできないなどのデメリットも。

初期の薄毛であれば内服薬・外用薬による治療が適していますので、医療機関にて診断をうけて判断することをおすすめします。

一人で悩まずまずはクリニックに相談されてください。

参考文献

1) 日本皮膚科学会ガイドライン 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf

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