リアップで発毛効果を感じるのは驚きの〇〇%!注意したい初期脱毛と副作用
テレビCMでよく目にする「リアップ」。非常に有名な発毛剤ですので「薄毛が心配になってきたし使ってみようかな」と考えている方も多いと思います。
CMを見るといかにも髪の毛が生えてきそうですが、本当に効果があるのか知りたいですよね。
今回は
- リアップの効果
- 具体的な発毛データ
- リアップの副作用
- 「リアップを使うと抜け毛が増える」という噂の真実
について解説していきたいと思います。
実際に実際の臨床データや配合成分を日本皮膚科学会ガイドラインと照らし合わせ、わかりやすく信頼性の高い情報をお届けします。
リアップは髪の毛を生やす薬
リアップは「ミノキシジル」が含まれ、利用者の90%が発毛効果を実感できる発毛剤です。
ミノキシジルは本来医療機関にて処方される薬ですが、日本の法律ではミノキシジルの配合成分5%以下であれば第一類医薬品として薬剤師のいるお店で販売することが可能となっています。
ミノキシジルってナニ?
実はミノキシジルは高血圧治療の薬「ロテニン」の副作用から発見された薬です。
このロテニンを服用した患者から副作用として毛が生える症状(多毛症状)が確認され、改めて発毛剤としての研究が行われることに。
その結果、臨床試験で発毛効果が認められ、現在ではAGA(男性型脱毛症)に対する治療薬として世界中でミノキシジルが販売されています。
ミノキシジルには、内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)がありますが、それぞれの治療の推奨度は異なります。
- 外用薬を使った治療の推奨度はA[行うよう強く勧める]
- 内服薬を使った治療の推奨度はD[行うべきではない]
ミノキシジルはもともと高血圧治療の薬がベースとなっていますので、内服すると心臓や血管に負担がかかり胸痛・心拍数増加・動悸・呼吸困難・むくみなど重大な副作用が生じることも。
そのため発毛効果は確認されていても、薄毛治療にミノキシジル内服薬を使うのは一般的ではありません。ただし、医師の判断次第では治療に使うこともできるため、近年では治療に使うクリニックが徐々に増えています。
女性の薄毛治療にも効果があります
リアップなど薄毛治療薬はAGA(男性型脱毛症)に対して利用するイメージが強いですが、リアップには男性用だけではなく、女性用もあります。
実はAGAの治療薬であるフィナステリドやデュタステリドは女性が利用できないのですが、ミノキシジルは女性が使用しても問題ありません。
日本皮膚科学会のガイドラインでは女性の薄毛に対する治療も推奨度A[行うよう強く勧める]と男性の薄毛に対する治療度と同じですので安心してご利用ください。
リアップを使うと髪の毛が抜ける?
リアップを使い始めると2〜3週間で髪の毛が抜けることがあります。
これは薬が合わなかったからではなく「初期脱毛」と呼ばれるミノキシジルの特徴ですので安心してください。
男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
AGAで薄毛になっている部位に生えているのはヘアサイクルが乱れた、いわば弱い毛。ミノキシジルによって正常になった強い毛は、入れ替わるように弱い毛を押し出しながら生えてきます。
このように弱い毛が抜ける現象で抜け毛が増えたように感じますが、初期脱毛はミノキシジルが効いている正常な反応です。
初期脱毛に関しては、髪の毛が抜け初めて2〜3週間で落ち着きますが、もし1ヶ月経っても抜け毛が減らない場合はお近くの医療機関で医師の診察を受けてください。
初期脱毛以外の副作用
リアップで初期脱毛以外に起こる副作用をリアップの臨床データを確認すると
ミノキシジル5%製剤の副作用発現率8.0%
副作用内訳
リアップX5プラスネオの発毛効果データhttps://brand.taisho.co.jp/contents/riup/detail_219.html
皮膚症状・・・湿疹2.0%
毛のう炎・・・2.0%
接触皮膚炎2.0%
臨床実験異常・・・総コレステロール値上昇2.0%
とあり、かゆみや炎症といった副作用が8%の確率で出るようです。
ちなみにリアップにはミノキシジル濃度が1%の「リアップ」と5%の「リアップX5」があるのですが、上記の臨床データは「リアップX5」のもの。
ミノキシジルは濃度が高くなれば効果も副作用も高くなりますので、通常のリアップであれば、副作用はさらに低いものとなります。
リアップで髪の毛が生えるまでにかかる時間
初期脱毛が終われば、健康な髪の毛が生えてきます。
発毛を望む方には「どれくらいで髪が生えてくるのかは」とても気になるデータでしょう。リアップを使った発毛効果データどの程度で発毛するかリアップX5プラスネオの発毛効果データを見てみましょう。
まず「ミノキシジル5%製剤の長期投与試験結果」
このデータはリアップX5を利用した方の発毛の実感をグラフ化したものです。
このデータによると使用後12週ほどで効果を実感し始める方が増え、20週の時点で79.2%の方が「非常に良くなった」「良くなった」「少し良くなった」と回答。
その後は40週の93.6%をピークに数字が若干減少していますが、おおむね9割の方が発毛効果を実感できています。
次に「ミノキシジル5%製剤の二重盲検比較試験結果」をみてみます。
このデータは1㎠当たりの毛髪数の変化をグラフ化したものです。
使用後4週まではさほど変化がありませんが、8週後には19.0本と大きく数字が増加。その後は12週の23.7本をピークに20本以上の増加が見られます。
ですので1~2ヶ月で「効果を感じない」判断して中断せず、最低半年は利用してみてください。
発毛の効果と実感の時期に乖離がある理由
「ミノキシジル5%製剤の長期投与試験結果」と「ミノキシジル5%製剤の二重盲検比較試験結果」の2つのデータを見ると発毛の効果と実感には1ヶ月以上の乖離。
生えたての髪の毛は短いため薄毛が改善されたと実感できるのは髪が少し伸びる必要があり、効果が出るのと実感を得るタイミングに1ヶ月の差があると考えられます。
ミノキシジル濃度の高い商品を購入する方法
副作用の説明で「ミノキシジルは濃度が高くなれば効果も副作用も高くなる」と説明しましたので、リアップよりもミノキシジル濃度が高いものを使いたい方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ミノキシジルは濃度5%までのものを第一類医薬品として販売できますが、それ以上の濃度のものは医療機関で診察を受けることによって処方が可能。
医療機関で処方されるミノキシジル外用薬は濃度10%以上のものを利用できますので、より高い効果を見込むことができます。
ちなみに世界には濃度30%のミノキシジル外用薬もあるようですが、国内で使われているのは高くても15%程度のものがおおよその上限です。
薄毛の治療でもっと効果を出したいと考えるのであれば、濃度をあげるよりもフィナステリドやデュタステリドなどを併用し治療を行う方がおすすめ。
リアップが効かない理由と対策
リアップの臨床試験では9割の方が効果を実感しているとのデータがありますが、もちろん発毛効果を実感できない方もいらっしゃいます。
薬には個人差があるのは当然ですが、それ以外に効果を実感できない理由として
- ミノキシジルの濃度が低い
- リアップの使用方法が適切でない
- AGAの進行が薬よりも早いペースで出ている
などが考えられます。
ミノキシジルの濃度が低い
リアップを販売している大正製薬の臨床テストでは、5%の方が発毛効果がある[fn]https://brand.taisho.co.jp/contents/riup/detail_219.html[/fn]というデータを公開しています。
しかし、薬局で購入できるミノキシジル濃度は最大で5%ですので、当然5%以下の商品も存在し、通常のリアップには1%しかミノキシジルが配合されていません。さらに医師の診察を受ければ国内では5%を超えるものを利用可能ですので、
- 濃度を確認し5%以下であれば、5%のものを使用
- 既に5%の場合はクリニックで診察を受け、ミノキシジルを処方してもらう
ことを検討してください。
リアップの使用方法が適切でない
リアップはたくさん使えば使うほど効果があるというものでなく、適切な使用方法で1日2回使う必要があります。
ミノキシジルは頭皮が綺麗な状態である方が浸透しやすいため、洗髪(シャンプー)の後に利用するのが効果的です。お風呂に夜入る人もいれば朝入るという人もいらっしゃると思いますが、どちらであってもその12時間後ほどで再びリアップを使用してください。
洗髪後は髪の毛を乾かすのはもちろんですが、頭皮が湿っているとミノキシジルの吸収がされにくくなりますので頭皮まで乾かすことを意識してください。頭皮が乾いたらミノキシジルを薄毛が気になる部分の頭皮に塗布、この時気をつけたいのはしっかり頭皮に届けること。
よくあるミスとして
- 髪の毛にかかっていて、頭皮に浸透していない
- 塗布後にドライヤーをしている
という場合があります。
リアップは容器が工夫されており頭皮に直接当てて使うことができますので、髪の毛ではなく頭皮に直接塗布します。塗布後はドライヤーをせずにミノキシジルが頭皮に浸透していくのを待ちましょう。
薬の効果よりもAGAの進行が早い
最後に考えられるのは「リアップ(ミノキシジル)の効果がでているがAGAの進行を食い止めきれていない」というケースです。
薬の効き方に個人差があるように、AGAの進行にも個人差が。進行が早い場合はミノキシジルだけでなく、前述したようにフィナステリドやデュタステリドといった複合的な治療でさらに高い効果を得ることができます。
リアップと育毛剤の違い
リアップ以外にも髪に良さそうな商品はたくさんあります。
例えば、CLEAR(クリア)という育毛シャンプー。
この商品のテレビCMは「グングングン」と言いながら髪の毛を引っ張り、この商品を使えば髪の毛が生えるように感じます。
しかしこのシャンプーは発毛ではなく「育毛」という分野の商品。
「育毛」も「発毛」も髪の毛が増えそうなイメージですが、その言葉の意味は異なります。
発毛とは新しく髪の毛を生やす(増やす)こと。
育毛とはすでに生えている髪の毛を強く育てること。
つまり育毛には髪の毛を増やす効果はありません。そして発毛が効果として認められている成分は日本では「ミノキシジル」だけ。
ミノキシジルが入っていない商品は髪の毛が増えそうに見えても、髪の毛が増えないということを覚えておきましょう。
ただし育毛にも頭皮環境を清潔に整えたり、髪の毛のコシを強くしたり、ボリュームアップの効果もあると思いますので全く意味がないとは言いませんが、あくまで予防として考えて使用すべきでしょう。
その他のミノキシジル配合商品と選び方
ミノキシジル配合の商品はリアップ以外にもたくさんありますが、選び方は非常に簡単です。
発毛剤の発毛効果はミノキシジルの配合率によって決まるといっても過言ではなく、それ以外に大きな違いは特にありません。
ですので、基本的には
- ミノキシジルの配合率
- 容量
- 価格
の3つの判断基準で選んで結構です。
リアップも含めミノキシジル配合商品をいくつか紹介していきます。
リアップ
発売から20年以上の歴史を持つ、日本で最も有名なミノキシジル配合発毛剤。
ミノキシジル配合濃度 | 1% |
内容量 | 120ml |
価格 (1mlあたりの価格) | 7,320円(1mlあたり61円) |
リアップX5プラスネオ
リアップシリーズで最高濃度5%のミノキシジルを配合した上位商品。
ミノキシジル配合濃度 | 5% |
内容量 | 62ml |
価格 (1mlあたりの価格) | 8,140円(1mlあたり131円) |
スカルプD メディカルミノキ5
こちらも香取慎吾さんと草彅剛さんのテレビCMで知名度がかなり高い商品ですね。
ミノキシジル配合濃度 | 5% |
内容量 | 60ml |
価格 (1mlあたりの価格) | 7,800円(1mlあたり130円) |
フィンジアミノキシジルローション5
ネットのみで販売しているミノキシジル配合発毛剤。ネットで購入できる代わりに簡単なweb診断が必要です。1本の値段は6,000円と少し安め。
ミノキシジル配合濃度 | 5% |
内容量 | 60ml |
価格 (1mlあたりの価格) | 6,000円(1mlあたり100円) |
リグロEX5エナジー
ロート製薬の開発したミノキシジル配合発毛剤。値段もリーズナブルです。
ミノキシジル配合濃度 | 5% |
内容量 | 60ml |
価格 (1mlあたりの価格) | 5,940円(1mlあたり99円) |
濃度5%のミノキシジルですとロート製薬のリグロが安いですが、そこまで大きな差があるわけではないので、有名なブランドの方が安心できるという方はリアップX5を利用しても良いと思います。
まとめ
リアップについて細かく説明させていただきました。不安があった方もかなり前向きになれたのではないでしょうか。
ミノキシジルは世界的に使われている安全性と効果の高いAGA治療薬で、リアップを利用した約9割の方が薄毛に対しての効果があると実感していました。薄毛が気になっている方は一度試してみると良いでしょう。
注意点として、リアップは1本1ヶ月を目安に作られておりますが、効果を感じる期間で説明したように1~2ヶ月では発毛を実感することはできません。
「とりあえず1本だけ試してみるか」は意味がないので、リアップを使用する際は最低でも6ヶ月は継続するようにしてください。
またAGAが進行している場合はミノキシジルの他にフィナステリドやデュタステリドを併用した治療を行ったほうが効果が期待できますので、薄毛が気になってきた方はできればクリニックでの診察をおすすめします。