もしかしてM字ハゲU字ハゲ?自分でできる薄毛確認方法と治療方法
「あれ、こんなにおでこ広かったっけ?」
「もしかして髪の毛が後退してる?」
洗顔で髪の毛を上げた時など、ふとした瞬間に「自分って薄毛かも?」という疑問が浮かんだことはないでしょうか?
U字ハゲ・M字ハゲともに生え際が後退する、薄毛(AGA)の一般的な症状。
結論を言うと、おそらくその疑問は正しく、気になった時点で生え際が後退している可能性は高いといえます。
でも薄毛は進行する病気ですので、気になるレベルであればまだ治療が間に合う可能性は非常に高いです。
今回の記事では、
- M字・U字の薄毛の判断基準
- 生え際が後退する理由
- ご自身できる薄毛進行の確認方法
- 大まかな治療費
などについてお伝えします。薄毛に対しての不安やお悩みを抱えている方はぜひ最後までご覧ください。
M字U字ハゲの特徴
薄毛の進行は3種類に分類することができます。
AGAでよく使われるハミルトンノーウッド分類によると、
- 頭頂部から始まるO字型
- 剃り込みが深くなっていくM字型
- おでこ全体が大きくなっていくU字型
の3つに分類することができ、生え際の後退はこの中央と下のものに当てはまります。
M字U字ハゲが進行している可能性が高い理由
おそらくこの記事を読んだ方というのは「あれ?自分は前髪後退してない?」と疑問を持った方だと思います。鏡の前でその疑問を持った時点で、薄毛が進行している可能性が高いです。
というのも、髪の毛は10万本あり、生え際というのはもともと曖昧なものですから数百本減少し、ちょっと後退してもなかなか気がつくことができません。
誰にも言われなくても自分で「あれ?生え際後退しているかも」と思ったのであれば、程度の差はあれ多少は生え際が後退していると考えた方がいいでしょう。
「若い自分がなるはずがない」という油断はしないで
生え際の後退が気が付きにくい理由の一つに、「若い自分が薄毛になるはずがない」という油断があります。
しかし、20代の10人に1人がAGAであるというデータが。
日本人男性の発症頻度は全年齢平均で約 30%と報告されている
20 代で約 10%,30 代で 20%,40 代で 30%,50代以降で 40 数%と年齢とともに高くなる。
日本皮膚科学会ガイドラインhttps://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
確かに若ければなりにくいものではありますが、少ない数字ではありません。30代でしたらサイコロを振って1が出る確率より高い確率で薄毛になるということですね。
自宅でできる具体的な診断方法
生え際というのは薄毛になっているかどうか分かりにくい部位なのですが、ご自身で把握することは不可能ではありません。
今回は簡単にご自身でできる確認方法をお伝えしたいと思います。
額のサイズを確認する方法
生え際から進行するわけですから、やはり生え際チェックするのが一番分かりやすいです。具体的な手順として
- 鏡の前に行き、前髪をあげヘアバンドか何かで固定
- 手のひらを額にもっていく
- 小指が眉毛の上あたりに来るようにおく
明確な健康的な額のサイズというものがあるわけではないのですが、あくまで一般的な額の幅は生え際が中指から人差し指にかかる程度です。
この時に生え際が人差し指を超える(指4本より大きい)場合には注意が必要。毎回鏡の前に行かなくても良いですが、初回は指だけでなく、目視でも確認する方がよりいいでしょう。
というのも、この診断方法の良いところは簡単に診断することができるため、進行具合を認識することができる点にあります。
毎日のように指で確認し「あれ?」となった時に、見た目でも確認できるようにするために初回は鏡の前で行ってみてください。
厳密にチェックしたいのであれば、定期的に写真に撮るのもおすすめです。
髪のハリとコシを確認
AGAになると、髪の健康状態が悪化しているため、髪の太さが細くなり、ハリがなくなってきます。
明確な判断基準がないのですが、明らかに以前と比べてハリ・コシ(硬さ)や太さがなければAGAが進行している可能性が。
ただし、ハリコシは生活習慣や洗髪(シャンプー)を丁寧に行うことにより改善することもあります。
頭頂部(つむじ)を確認
「なんでつむじ?生え際で悩んでいるんだ」と思うかもしれませんが、99%の方は生え際の後退が気になっているのではなく、将来的に薄毛になるかが不安なのではないでしょうか?
AGAの場合、薄毛は頭頂部からも同時に進行する可能性があります。
頭頂部は自分では確認しづらい部位であり、男性であれば女性から指摘されにくい部位でもあります(男性の方が身長が高いため)。
気付かないうちに、頭頂部の薄毛も進行していると言う可能性も。
頭頂部は鏡が2枚ないと確認できないので、(実際にやってみると2枚あっても確認しづらいですが)一番簡単なのはスマホで何枚か写真を撮ってみることです。
写真で見ると思った以上につむじが大きく見えるので必要以上にショックを受けるかもしれません。ただしこれも額のサイズのチェックと同じで、定期的に確認することによって進行具合を把握することができます。
頭頂部の方が曖昧なおでこよりも進行がわかりやすいため、お勧めの方法です。
M字・U字ハゲの原因は?
M字やU字の薄毛は大まかに2つの原因があるとされています。
AGAによる脱毛
M字・U字型薄毛の最も一般的な理由は男性型脱毛症、通称「AGA」によるものです。
AGAになり毛周期(ヘアサイクル)が乱れると生える髪のペースと抜ける髪のペースが崩れていくため徐々に毛量が減少していきます。
そして、毛周期をハイスピードで繰り返し毛周期の上限に達してしまうとその毛根からは二度と発毛しなくなります。
AGAが発症する主な理由は男性ホルモンの影響で、これは体質や遺伝によるものがほとんどですがストレスや睡眠不足も影響してきます。心当たりがある方は生活習慣を見直すようにしてみてください。
牽引性脱毛症(けんいんせいだつもうしょう)
牽引性脱毛症とは、その名の通り牽引つまり引っ張られたり外的要因で血行が悪くなったりして髪の毛が抜ける病気です。病気とは言いますが、少し怪我に近いような症状だと考えています。
ホルモンやウイルスの影響ではなくあくまで外的要因ですので、頭皮に負担をかける習慣をやめることで、症状が改善。
例えば、ずっと帽子をかぶっていて部分的に頭皮が圧迫されている、クシやヘアアイロンで引っ張る力が強い、髪を結んでいたり髪の毛をオールバックにし続けていて髪の毛が部分的に負担がかかっているなどがあります。
日常的に髪の毛に負担をかけていないか意識し改善するよう努めてください。
自宅・自分でできるM字U字ハゲの対策と治療方法
さまざまなサイトで食生活改善・頭皮マッサージなどをすすめていますが、あまり効果は期待できないと思います。
もちろん健康的な生活を送ることは効果がゼロではないですが、基本的にはホルモンの影響ですから、その問題が改善しなければ根本的な原因は変わらないと考えてください。
優先度の低いと思うものから一つづつ紹介していきましょう。
頭皮マッサージ
頭皮の血行を改善するために昔から行われている、予防方法の一つです。
髪の毛は毛細血管から運ばれてきた栄養を毛母細胞が受け取り細胞分裂をすることにより生えます。
逆に、血行が悪くなると栄養が毛母細胞まで届きにくくなるため血行の改善というアプローチで毛髪の状態を改善。
食生活の改善
先ほどは毛細血管が栄養を運ぶと言いましたが、そもそも体内に栄養が少なければいくら血行を整えたところで意味がありません。
髪の毛は80~90%がタンパク質でできています。そのためタンパク質の摂取が十分でない場合、健康的な髪が生えてきません。
運動をあまりしない人であれば、自分の体重1kgあたり1gのタンパク質摂取を心がけると良いでしょう。
例)
60kgの人 → 毎日60g摂取
45kgの人 → 毎日45g摂取
最近ではさまざまな種類のプロテインがコンビニでも売られていますよね。日常的にタンパク質を取るのが難しい方は、1日1本プロテインドリンクを飲むようにすれば十分なタンパク質を摂取できます。
また、ビタミンBは細胞分裂を活性化させる効果があり、髪の成長や肌のターンオーバーも促すので積極的に摂取しましょう。
睡眠の質と時間の改善
髪の成長や生え変わりには「成長ホルモン」が重要で、睡眠中に分泌されます。成長ホルモンは睡眠後3時間ほどで分泌を開始。
では、3時間以上寝れば良いのかというとそうではなく、3時間後から始まるので、睡眠時間が4時間と7時間では、成長ホルモンの分泌量はおおきく異なります。
また、深い眠りには疲労回復・ストレス解消の効果が。髪だけのためではなく健康のため毎日7時間は睡眠を取るよう心がけてください。
頭皮環境の衛生改善
頭皮環境改善により抜け毛を減らすことが期待できます。
というのも、頭皮と髪の毛は、いわば畑と作物のような関係です。いくら栄養を与えても畑の土質が悪ければなかなか作物は育ちません。
特に気をつけてほしいのは、毛穴の汚れ。
皮脂が溜まった毛穴は毛根に十分な栄養や酸素が行き届かなくなるため、抜け毛の原因になります。
正しいシャンプーを理解して、清潔な頭皮環境を保ちましょう。
ストレスの解消・改善
実はストレスと抜け毛に直接的な因果関係は認められていません。しかし影響があると考える先生は多数いらっしゃいます。
最も一般的なのはストレスによる円形脱毛症。過度なストレスは自律神経を乱し、髪の発育に大きな影響を及ぼすと考えられています。
M字U字の薄毛治療はクリニックでの治療がおすすめ
先ほど自宅でできる方法をお伝えしましたが、やっぱり薄毛の治療はクリニックで行うのがお勧めです。
まずAGAはホルモンの影響で起こりますが、その原因は大半が遺伝によるものです。ご自身で対策をして薄毛対策の効果がゼロだとは言いませんが、効果は少ないと思われます。
AGAは進行していきますが、治療すれば改善する可能性の高い病気です。
クリニックであれば検診や遺伝検査によって、現在の頭皮環境や効果的な治療方法はもちろん、将来的な薄毛のリスクも調べられます。
さらに医学的に根拠のある成分を使ったAGAの薬を提供してくれるため、ご自身で対策するのとは比べ物にならないほど発毛効果が実感できるはずです。
気になるAGA治療の費用は、月額15,000〜30,000円程度です。内訳は薬代が5,000円~1,5000円、それに診察料・検査料が10,000円~15,000円ぐらい。
ただし、AGA治療は保険適応外ですので、クリニックや病院によって料金が異なります。
薄毛が気になったら、まずはお近くのクリニックへ行って診察を受けてください。
参照文献
1) 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/AGA_GL2017.pdf
2) 男性型脱毛症治療薬の研究動向https://www.jstage.jst.go.jp/article/fpj/133/2/133_2_73/_pdf/-char/ja